金曜日, 10月 23, 2020
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入門者ほどハイエンドゲーミングPCを買っている?ここ一年で最も売れた構成は8コアCPU + GeFoece RTX 2070 SUPER

ここ1年の間に最も売れたゲーミングPCをFRONTIERに聞いてみた。

実は初級者もハイエンド寄りの構成を選ぶ人が多いとのこと。

 昨年のWindows 7サポート終了による買換えから昨今のテレワーク需要に至るまで、PCは業界全体で好調な売れ行きが続いている。ただし、具体的な売れ行きのデータなどはあまり公開されないため、どのような性能のPCが売れているのか、実態は掴みにくい。

 そこで、今回はBTOのゲーミングPCを主に販売する「FRONTIER」に、ここ1年でどのようなPCが売れたのか話を聞いてみた。

 FRONTIERのPCを購入するメイン層は初級~中級者とのことで、エントリークラスのモデルが人気になっているかと思いきや、ハイエンドクラスの製品が圧倒的に売れているという。実際にPCゲームを遊ぶ層が求める性能のラインはかなり高い位置にあり、性能面で妥協するユーザーも少ないそうだ。

 インプレスの読者はどちらかというとPC購入の相談などを受ける側の人が多いと思うが、今回の記事をゲーミングPC購入を相談された際のデータとして使ってもらいたい。また、みんなが使っているのと同じくらいの性能のPCが欲しいといった人にも参考にして欲しい。周りが使っているPCと性能を合わせておけば、性能差があるため同じゲームが遊べないといったことも無くせる。

 なお、FRONTIERのBTO PCは、ゲームはもちろんクリエイター用途なども含め複数回レビューを行っているので、実際のパフォーマンスなどは関連記事を参照してもらえれば幸いだ。

PCゲームユーザーは「Core i7-9700F + GeForce RTX 2070 SUPER」の構成を決め打ち購入FRONTIERで一番売れたゲーミングPC「FRGAH370F/WSK/NTK」

ここ1年で一番売れたモデルの「FRGAH370F/WSK/NTK」

 FRONTIERでここ一年前後で最も売れたゲーミングPCは、Core i7-9700FにGeForce RTX 2070 SUPERを組み合わせた構成の「FRGAH370F/WSK/NTK」だという。具体的な台数は非公開であるものの、かなりの台数を販売しているとのことだ。

 同社のゲーミングPCの中で、初級者向けから上級者向けまで幅広い構成から選択できる「GAシリーズ」に属するモデルで、ケース内のエアフローの良さもウリとしている。

 Core i7-9700F + GeForce RTX 2070 SUPERという組み合わせは、性能的にはハイエンドクラスになるため上級者やヘビーゲーマーが選ぶイメージがあるが、実際に購入しているのは初級から中級のユーザーとのことだ。

本体正面、パネル下段側がメッシュになっており、吸気口が大きくとられている。

本体背面。

左側面、こちら側にも吸気口が設けられている。

右側面

 コストパフォーマンス重視といわれると、10万円以内、15万円以内といったような、予算ありきでなるべく性能を良いものをと考えがちだが、今PCゲームを遊んでいる初級者から中級者層は、今時のPCゲームが快適に動くPCパーツのグレードを固定し、パーツの性能を下げずになるべく安価なモデルを選ぶ傾向があるという。

 ゲーム性能はCPUとGPUの影響が最も大きいが、CPUであれば8コア以上、GPUであればGeForce RTX 2070 SUPER以上がラインとなっており、購入時の金額を抑えたいからといって6コアや4コアのCPUを選んだり、GeForceの下位モデルを選んだりすることがほとんどないという。もちろん、実際の出荷数もCore i7-9700F + GeForce RTX 2070 SUPER構成のPCが圧倒的に多いそうだ。

 高コストパフォーマンスなゲーミングPCを組んでもらいたいと言われた場合、価格対性能比に優れるミドルクラスのPCパーツで構成することを考えがちだが、今PCゲームを遊んでいる層にはミドルクラス構成のPCは高コストパフォーマンスに見えなくなりつつあるのかもしれない。

 家庭用ゲーム機の明確に上を行く性能を求めてゲーミングPCを購入するので、性能面で妥協するならそもそもPCを購入しないといった意見を聞くと、納得といったところではある。この辺りは以前からPCに触れていたユーザーと、新規に入ってきたユーザーでコストパフォーマンスの捉え方に違いがあるのは面白いところだ。

 今、高いゲーム性能を求めるユーザーにとって、高コストパフォーマンスなゲーミングPCとは、Core i7-9700F + GeForce RTX 2070 SUPERの構成でなるべく安価に販売しているメーカーのモデルということになるのだろう。

FRONTIERのGAシリーズは内部のエアフローの良さもウリ。内部配線の技術に関しては自身を持っているという。

内部はケーブルなどもきれいにまとめられており、CPUクーラーやGPUクーラーが吸気しやすいようレイアウトされている。

 人気のタイトルに合わせてPCパーツが選ばれているといったことなどがあるのかも聞いてみたが、最近は特定タイトルに性能を合わせたモデルが売れるといった傾向はあまり無いとのことだ。数年前であればPUBG用のゲーミングPCが好調に売れていたが、現在は幅広く様々なゲームを遊ぶユーザーの方が多いのではないかとのこと。

 また、購入層が初級から中級のユーザーが多いとのことなので、延長保証や追加のサポートサービスなどへの申し込みが多いのかも聞いてみたが、ゲーミングモデルはコスト重視で選ぶユーザーが多いこともあり、一般向けモデルなどと比べると追加サポートなどへの申し込みは少ないそうだ。

Windows 7からの乗り換え時点でCore i7-9700F + GeForce RTX 2070 SUPER構成が人気にテレワーク需要でゲーミングPCもOSはWindows 10 Proが増加傾向

Windows 7からの乗り換えでゲーミングPCもかなり売れたとのことだ。

 ここ1年前後でPCはWindows 7からの乗り換え需要と、テレワーク需要の2回の特需が生まれている。ゲーミングPCにも影響があったのか聞いてみた。

 まずはWindows 7サポート終了の影響でPCの乗り換えが流行っていた時期だが、当時メモリを16GBから32GBへ無償アップグレードを行うキャンペーンを行っていたそうで、コストパフォーマンスが高いと非常の好評だったそうだ。

 この時人気となっていたPCの構成は、Core i7-9700FにGeForce RTX 2070 SUPER、ストレージはIntelのNVMe SSD 1TB、メモリはDDR4 32GBといったもの。GeForce RTX 2070 SUPERの登場が2019年7月初旬とタイミングが良かったこともあり、登場直後から人気になっていたことがうかがえる。

テレワーク向けにはノートPCの需要がかなり高いそう。

テレワーク需要ではOSにWindows 10 Proを選ぶ人が増えつつあるという。

 そして現在のテレワーク需要だが、ノートPCの需要が極端に上がっており、供給が間に合わないくらいの需要があるそうだ。FRONTIERは元々デスクトップ型のゲーミングPCに強いブランドなので、想定外の需要といったところなのかもしれない。

 このほかOSやオフィスソフトなどの売れ行き傾向などに関しても聞いてみたが、Windows 10 Homeが絶対数は多く出ているものの、Windows 10 Proが選ばれることも多くなりつつあるそうだ。ただ、オフィスソフトに関してはそれほど大きな動きが無いそうで、業務用PCなどに比べるとゲーミングPCと合わせて購入するケースは少ないという。

 ゲームに限ればOSはWindows 10 Homeで困ることは無いが、仕事にも使う可能性がある場合は、Windows 10 Proを選んでおいた方が後々の使い勝手が良いのかもしれない。

FRONTIERで一番売れゲーミングPCの構成を再現PCパーツのどの部分が人気のポイントになったのか聞いてみた

FRONTIERで一番人気のGAシリーズ

 今回記事を作成するにあたり、FRONTIERで一番売れゲーミングPC「FRGAH370F/WSK/NTK」を再現してもらった。ビデオカードやメモリ、SSD、HDD、電源などの部材は調達時期で搭載モデルが変わるが、今回のデモ機は人気の高かったパーツで構成してもらっている。

 現在はPCパーツ構成が若干異なるバリエーションモデルや、CPUに第10世代Intel Coreプロセッサーを採用する後継モデルが登場しており、「FRGAH370F/WSK/NTK」自体は販売されていない。ちなみに、今回構成してもらったモデルであれば税別で19万5千円前後。

 Core i7-9700F + GeForce RTX 2070 SUPERを搭載するバリエーションモデルや第10世代Coreプロセッサーを搭載する後継モデルもおおむね同価格帯で販売されており、セール中であればさらに割安とコストパフォーマンスは高い。

 どのあたりが人気となったポイントなのか、搭載パーツごとに聞いてみたので簡単に紹介しよう。

一番売れた「FRGAH370F/WSK/NTK」の構成例
CPU Intel Core i7-9700F(8コア/8スレッド、ベース3GHz)
ビデオカード MSI GeForce RTX 2070 SUPER VENTUS GP OC
メモリ Crucial CT8G4DFS8266 ×2枚(DDR4-2666 8GB×2枚)
SSD Intel SSDPEKNW010TB(1TB/PCIe 3.0×4接続NVMe SSD)
HDD Western Digital WD20EZAZ(2TB/3.5インチSATA)
電源 IN WIN PB-850W(850W、80PLUS Gold)
マザーボード ASUS PRIME H370M-PLUS(Intel H370)
CPUクーラー ENERMAX ETS-N30R-HE(9cmファンサイドフロークーラー)
グリス アイネックス JP-DX1(ナノダイヤモンドグリス)
光学ドライブ Philips & Lite-on Digital Solutions DH-24AFSH
OS Windows 10 Home 64bit版

ゲーム用CPUなら割安な8コア、一番人気のCore i7-9700F

Intel Core i7-9700F

 昨今のPCゲームはマルチスレッド化が進んでおり、動作クロックだけでなくコア数も重要になる。そうしたことなどから、8コアCPUでコストパフォーマンスが高いIntel Core i7-9700Fに人気が集まっているそうだ。

 Core i7-9700FはGPUを内蔵しないためビデオカード非搭載のPCには適さないが、GPUを内蔵しない分、GPU内蔵のCore i7-9700よりも安価。CPUの動作クロックやパフォーマンスは変わらないので、ビデオカードを搭載するゲーミングPCではよりコストパフォーマンスを高めることができる。

 また、価格が割安なだけでなく、TDP 65Wと扱いやすい面もポイントになるCPUだろう。ゲームだけでなく、ゲームプレイの配信などを行う際もCPUコア数は多いに越したことは無いので、今時のゲーミングPCのCPUは8コア以上という部分は大きなポイントになっている。

タスクマネージャーの様子。

CPU-ZによるCPUのステータス情報。

CINEBENCH R20のスコア。

CPU-Zのベンチマーク結果。

高フレームレート/高画質どちらもいけるGeForce RTX 2070 SUPER

MSI GeForce RTX 2070 SUPER VENTUS GP OC

 前述しているが、今時のゲームを快適に遊ぶとなると、GeForce RTX 2070 SUPER以上のモデルが欲しいと思うユーザーが多いそうだ。

 GeForce RTX 2070 SUPERであれば、フルHD最高画質/常時60fpsの高画質設定を狙ったり、120fpsや144fpsをターゲットにしてフレームレート優先の設定で遊ぶこともできる。家庭用ゲーム機向けのゲームは概ね30~60fpsターゲットで中画質程度となっているので、これを明確に上回ったと体感したいのであればGeForce RTX 2070 SUPERは良い選択肢になる。

 また、自作PCでも人気のMSIのモデルが選べるのもFRONTIER製BTO PCのポイントだ。

出力端子はDisplayPort×3、HDMI×1。クーラーは2スロットタイプの作り込まれたもの。

GPU-Zによるステータス。VRAMにGDDR6 8GBを搭載する点も特徴。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークの結果。

3DMark Time Spyの結果。

メモリはCrucial、8GB×2枚が売れ筋で16GB×2枚も人気

Crucial CT8G4DFS8266 ×2枚

 メモリ容量は、多くのPCゲームの推奨環境が16GB以下ということもあり、基本的には8GB×2枚構成が売れ筋とのことだ。

 ただし、FRONTIERでは定期的に16GB×2枚構成への無償アップグレードキャンペーンを行っており、記事執筆時もモデルを限定してメモリアップグレードキャンペーンが行われていた。キャンペーンを実施した際は人気を集めるとのことなので、なるべく大容量にしておきたいユーザーが多いと思われる。

 なお、FRONTIERのGAシリーズにはCrucialのメモリが採用されており、価格を抑えつつも定番のパーツで構成されているのは安心感がある。Crucialのメモリは品質/供給量ともに他メーカーより安定しており、コスト的にも有利とのことだ。

ゲーム用としては、メモリは合計16GBあれば困るシーンは少ない。

FRONTIERのBTO PCを購入する際はこうしたキャンペーンも有効に活用したい。

電源は80 PLUS GOLD 850Wが多数、GeForce RTXにはゆとりのある容量を

IN WIN PB-850W

 電源はGeForce RTXシリーズ搭載モデルに850Wの80 PLUS GOLDの電源を推奨していることもあり、これが選択されることが多いという。システム全体が高負荷時となった際のマージンなども考慮し、容量は850W、グレードは80 PLUS GOLDを標準仕様にしているとのことだ。販売時期などによってモデルは異なるが、今回のデモ機にはIN WINのモデルが搭載されていた。

 なお、FRONTIERはPCの初期不良を避けるため、電源は搭載前に初期テストを行ってから使用している。高価格モデルだけでなく、エントリークラスのモデルでも品質を保つための取り組みは行われており、安心感がある。

フルプラグインタイプで135mmファンを搭載している。

80 PLUS Gold認証モデルで電源効率や発熱面で安心だ。

マザーボードは定番のASUS、コストを優先しつつも扱いやすモデルを

ASUS PRIME H370M-PLUS

 マザーボードだが、BTO PCの場合、積極的にメーカーやチップセットを選択したいというユーザーは昔ほど多くないそうだ。システム全体のコストパフォーマンスを優先する人が多く、コストはゲーム性能に直結するCPUとビデオカードにという人が多い傾向にあるという。

 今回用意してもらったPCにはASUS PRIME H370M-PLUSが採用されており、システム全体のコストパフォーマンスを高める選択がとられている。BIOS設定などを変更する際は大手メーカーモデルの方がわかりやすいので、ASUSに安心感を感じるユーザーもいるだろう。

定番のASUSマザーボード。

GPU非搭載CPUなどを選択した際は、マザーボード側に使用できない端子などを間違って使わないよう封止されている。

CPUクーラーはサイドフロー型が人気、グリスにこだわるユーザーは意外に多い

CPUクーラーの「ENERMAX ETS-N30R-HE」とグリスの「アイネックス JP-DX1」

 CPUクーラーは純正から変更するユーザーが多いとのことで、最上位CPUなどを選択する人は水冷クーラー、上位CPUを選択する場合はサイドフロー型の空冷クーラーが選ばれる。ゲーミングPCは負荷が高いこともあり、動作時の熱や音を気にして標準構成から変更するユーザーが多いそうだ。

 また、クーラーと合わせ塗布するグリスも選択できるが、思いのほか上位グリスを指定するユーザーは多いとのこと。CPUが冷えればその分静穏で動作し、ブースト時の動作クロックの伸びなどにも影響するので、PCの性能を引出したいユーザーはこだわりたいポイントだ。

9cmファン搭載のNERMAX ETS-N30R-HE。FRONTIERのPCはエアフローが良いモデルが多いので、サイドフロー型クーラーとも相性が良い。

ダイヤモンドを配合したアイネックスのJP-DX1。熱伝導率は16W/m・K。

品質を維持しながらコストパフォーマンスも高めたFRONTIERのPC定番メーカーのパーツを使いつつも割安

 今回はFRONTIERのBTO PCを例に売れ筋のゲーミングPCやトレンドを見てみたが、思いのほかエントリー層のユーザーもハイエンド寄りの性能を求めていることが伝わったのではないだろうか。初級者にはエントリークラスのモデルが適していると思いがちだが、高性能なモデルを求めているユーザーは多い。

 また、FRONTIERのPCは構成に対して割安なモデルも多く、安いといわれることも多い。そのイメージから考えると、採用する多くPCパーツが大手メーカーや定番メーカーのものだったりと、実は安心感もある構成になっている。今回の構成を見てもらっても定番パーツが多いという印象を受けるのではないだろうか。

 ちなみに、この辺りの話も売れ筋と合わせて聞いてみたが、サプライチェーンマネジメントと企業努力の結果とのことだった。コストパフォーマンスが高いPCとはどんなものなのか、PC購入の際に今回の記事が判断の参考になれば幸いだ。

[制作協力:FRONTIER]



著者: " -- akiba-pc.watch.impress.co.jp "

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