金曜日, 10月 23, 2020
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【新型コロナのIRへの影響レポート】マカオ 8月27日版 (1/2) | JaIR -日本型IRビジネスレポート-

 世界中で新型コロナウィルスの影響を受けて、各国では出入国制限や都市封鎖がなされてきたが、徐々に制限の緩和が始まっている。日本型IRビジネスレポート(JaIR)では、IRがある主要な地域の新型コロナウィルス関連の動向を配信。シンガポール、ラスベガス、韓国に引き続き、今回はマカオの最新状況をレポートする。


マカオへのIVSビザがようやく再開。カジノ市場回復が待たれる

 

マカオへのIVSビザ再開、珠海市から広東省全域に対象拡大

 中国本土のマカオへの観光ビザ、IVS制度(個人訪問スキーム)は、8月12日に広東省珠海市(マカオの隣)で再開、さらに8月26日に広東省全域で再開された。このIVSビザを使用したパッケージ旅行や個人旅行の増加が、今後の観光都市マカオの経済、特にカジノ市場回復を左右することになり、注目を集めている。

 中国国家移民局によると、9月23日からは、中国本土のすべての地域で、マカオへのIVSビザが元通りになる予定だ。しかし、当局が感染状況を見て「中リスク」と「高リスク」と定義した場所に住む中国在住者と、ビザ申請前の14日間に該当場所に旅行した者には適用されない。なお、IVSビザは今年1月下旬に、新型コロナウィルスの封じ込め対策として発行を停止されていた。

 JPモルガン証券 (アジアパシフィック)は、9月23日の中国全土でのIVSビザ再開に関して、「これは中国本土とマカオの間の旅行・国境政策が9月末(とりわけ中国の10月の大型連休前)までに完全に正常化されることを意味し、我々の見解では、これは我々と市場が期待していた青空シナリオの一つである」とコメントした。マカオのカジノの総賭博収入(GGR)は、隣接する珠海市と広東省からの需要により「ビザ再開後、数週間でほぼ完全に回復する」とポジティブな予想をしている。

 投資信託のバーンスタイン社は、珠海のビザ再開は、8月下旬時点ではマカオのカジノ市場に対し「まだ影響がない」との評価を示した。さらにマカオの8月GGRは94%減になると予測。同社アナリストによると、「8月12日再開後のマカオの1日平均訪問者数は7,100人で、再開前8月1日から12日までの1日平均訪問者数は約5,600人だった」といい、IVS再開後に若干の回復があったものの、明らかな回復ではないとした。

 珠海市とのIVS再開後の8月18日、マカオ‐横琴島(珠海市)を結ぶ「横琴港」に新たな港検問所が設置された。同日、珠海‐横琴間の高速鉄道路線も開通し、珠海市からマカオへの交通は水路、陸路ともに整った。横琴港の施設は24時間営業で、検問機能はマカオ側のロータス橋、コタイ地区のスタジオシティ・カジノリゾートの近くで運用されていた入国審査場に取って代わると報じられている。新型コロナウィルスの終息時を仮定すると、新施設では、毎日22万人の旅行者まで扱えるという。横琴島は、マカオ在住の消費者向けにパッケージ休暇を提供するマカオ政府のパートナーとしても注目され、テーマ型アトラクションを含む様々な観光インフラも近年、横琴島で開発されている。

 

中国人団体旅行客はまだ戻らず、市場回復は緩やかな見通し

 マカオ訪問者数の全体予測として、8月17日、マカオ旅行産業協議会のアンディ・ウー・ケン・クオン会長は、中国の個別訪問スキーム(IVS)やビジネスビザのような手段を介する、個人旅行の需要がゆっくりと上昇しているが、パッケージツアーを介するマカオへの訪問者数は「間違いなく小さくなるだろう」とし、パンデミックの前までの回復には「弱い」と述べた。「(中国発の)パッケージツアーの場合、ウイルス予防の観点から、1グループあたりの旅行者数は間違いなく少なくなる」「香港・マカオの周遊ツアーが好まれる傾向」を担当者は挙げた。

 マカオ政府観光局(MGTO)はマカオ訪問者数について、広東省でのIVS再開後も「慎重な」見通しを維持。担当者は、「中国からマカオへの団体ツアーはまだ受け付けていない。また、マカオ訪問者は引き続き核酸検査をしなければならない」と語った。また、現在、香港経由でマカオに到着するすべての人々は核酸テスト証明書と、到着時にマカオ政府が指定した場所で14日間の検疫プログラムを受けなければならない。

 マカオの主要オペレーターであるメルコ・リゾーツのCEO、ローレンス・ホー氏もIVSビザ再開後の動きについて言及。各ビザ申請には「7日から10日程度」かかる可能性が高いと述べ、「(広東省でのIVS再開による)この緩和の恩恵が9月以降に流れ始めることを期待する」と付け加えた。ホー氏は、短期的にはマカオ訪問者数とゲーム収入回復は「緩やかなもの」になりV字回復ではないだろうと述べた。

 

 ちなみに、マカオの統計・国勢調査局によると、昨年は合計833万人のパッケージツアーによる訪問者数を記録し、そのうち644万件は中国からであった。また同年、2,790万人の中国人訪問のうち約47%(1,307万人)はIVSビザを使用していた。

 今後マカオへ広東省と中国本土の観光客が戻り始め、顧客数の増加が予想されるのに先立ち、マカオ政府ゲーミング検査・調査局(DICJ)は、カジノオペレーターに対して、流行防止策を強化し、政府が示すカジノ入場者用のガイドラインに厳格に従うよう促した。司法警察の担当者によると、「市内のカジノで新型コロナウィルスの感染が確認されれば、カジノの閉鎖を示唆する可能性があり、経済に大きな影響を与える可能性がある」という。8月27日現在、マカオでの新規感染者はゼロで、約2か月新規感染者が出ておらず、域内での感染は約5か月近く発生していない。中国本土から観光客受入れは、感染拡大リスクとも隣り合わせであるため、水際での対策が重要となる。



マカオでは徹底した水際対策で感染者ゼロが続いている

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